
店舗概要
25.3㎡(約7.6坪)
店舗面積
350万円
内装工事費
約46万円/坪
坪単価
オーナー様からのご相談・ご要望
2023年11月頃、ホームページからお問い合わせをいただきました。
オーナー様は代々木八幡・参宮橋周辺で長く物件を探されており、ようやく「ここでやりたい」と思える場所を見つけられたとのことでした。
もともとは倉庫として使われていた物件で、美容室としての設備が整っているわけではありませんでしたが、立地を非常に気に入られ、すでに物件を押さえた状態でのご相談でした。
正直、最初は「本当にここで美容室ができるかな」と少し心配になる物件でしたが、まずは現地を確認することになりました。
お問い合わせ前には弊社のブログもかなり読んでくださっていたようで、私の店舗づくりに対する考え方や仕事への取り組み方にも共感していただいていました。
その後、弊社事務所1階の美容室も見ていただきながら、具体的な打ち合わせを進めていきました。
デザインについては「このデザインにしたい」という明確な完成形があるというより、オーナー様が好きな物や写真を見せていただき、**「自分がどういうものを好きな人間なのかを分かってほしい」**というところからスタートしました。
美容師さんの中には、言葉ではなかなか説明できない独特の感覚を持っている方がいます。
今回は、いただいた写真や会話の中からその感覚を読み取り、店舗のデザインへ落とし込んでいきました。
現地調査でで確認したこと
現地は、それまで倉庫として使われていた物件でした。
室内には物が多く残っており、天井や床、既存のシンク、トイレなどもかなり年季が入った状態。美容室としてそのまま利用できるものはほとんどありませんでした。
一方で、古いレンガ調の外壁と立地は非常に魅力的でした。
大きな窓が道路に面しており、一人で美容室を始めるには非常に面白い場所だと感じました。
設備面で特に気になったのが電気容量です。
倉庫として使われていた物件だったため、美容室に必要な電気容量を確保できるのか慎重に確認する必要があり、電気業者にも現地を確認してもらいました。
さらに、ガスが引き込まれていないことも分かりました。
物件自体の魅力は大きいものの、美容室として成立させるための設備を一つずつ確認していく必要がある物件でした。
現地調査で分かったこと・課題
大きな課題の一つが、給湯に必要なガスでした。
当初は都市ガスの引き込みを検討しましたが、道路から新たに引き込む必要があり、工事費だけで数十万円かかる見積もりとなりました。
そこで、管理側とも相談しながらプロパンガスを使用する方法をご提案しました。
当時の試算では、都市ガスの引込工事に約50万円。一方、プロパンガスと都市ガスのランニングコストの差は月額約3,000円程度でした。
単純計算すると、初期費用の差を回収するまでに**約166か月(約14年)**かかります。
それならば、開業時に大きな費用をかけて都市ガスを引き込むより、プロパンガスを採用した方が現実的だと判断しました。
また、排水位置が高かったため、一般的なバックシャンプーではなくサイドシャンプーを採用しています。
物件を契約してから「できませんでした」とならないよう、既存設備の条件を確認しながら、一つずつ解決方法を考えていきました。
コストを抑えるためのご提案
今回は、もともと美容室ではない倉庫からの改装だったため、設備面では必要な工事が多い物件でした。
その中でも、都市ガスを新設するのではなくプロパンガスを採用するなど、初期費用と開業後のランニングコストの両方を比較して判断しています。
また、既存の床は状態こそ良くありませんでしたが、新しい床材ですべて隠してしまうのではなく、職人さんに既存床をきれいに磨いてもらい、その素材感を店舗デザインとして活かしました。
天井についても、最終的にはオーナー様が希望されていたスケルトンの雰囲気を優先。
既存物件の使える部分を活かしながら、お金をかけるところと、既存を活かすところを分けて計画しています。に内装工事費約350万円(税別)で計画することができました。

デザイン・レイアウトのご提案
デザインについては、最初にオーナー様からいただいた「好きなもの」の写真やイメージをもとに組み立てていきました。
特定のスタイルに当てはめるというより、少し古いものや素材感のあるものなど、オーナー様独自の感覚を店舗として表現することを意識しています。
天井はスケルトンとし、既存躯体の素材感をできるだけ活かしました。
そこにイエローとネイビーブルーを組み合わせ、一般的な美容室とは少し違う色使いにしています。
壁にはヨーロッパで使われている輸入塗料を採用。独特の色味や質感があり、少しヨーロッパの街中にある店舗のような雰囲気に仕上がりました。
色については完成イメージパースを作成し、オーナー様と細かく確認しながら調整しています。
レイアウトや家具についても、テーブルのサイズやミラーの位置など、工事前から細かなやり取りを重ねて決めていきました。
工事で工夫したポイント
工事は年明けの2024年1月5日からスタートしました。
倉庫だった空間からの改装なので、既存の状態を整えるところから工事を進めています。
特に既存床は、すべて新しい材料で覆うのではなく、職人さんに磨いてもらうことで、元々持っていた素材感を活かしました。
天井についても当初は既存のまま利用する案もありましたが、オーナー様がスケルトンの雰囲気にこだわられていたため、最終的には天井を撤去。
既存躯体、床、輸入塗料による色使いなどを組み合わせながら、もともとの倉庫とはまったく違う空間へ変えていきました。


完成写真




担当者より
こだわりの強いオーナー様が、こだわって探した物件でお店をつくると、こういう空間ができるんだなと感じた現場でした。
私自身、特定のデザインテイストが得意というよりも、その物件がもともと持っている素材感を活かすことを大切にしています。
今回は、コンクリートの躯体や既存の床など、古い建物ならではの素材をできるだけ残しながら、どうすればきれいに納められるかを考えて施工しました。コンクリート打ち放しなどは以前から勉強してきた分野でもあり、こういった物件に携われたことは純粋に楽しかったです。
古いものを隠して新しく見せるのではなく、「古いのにきれい」と感じられるお店。
オーナー様の感覚と、この物件が持っていた良さがうまく合わさった、いい美容室になったことをとても嬉しく思います。
美容室の開業・店舗づくりをご検討の方へ
美容室の店舗づくりは、物件の状態や設備条件によって必要な工事や費用が大きく変わります。
サロンづ店舗デザインでは、現地の状況を確認し、使えるものは活かしながら、ご予算とご希望に合わせた店舗づくりをご提案しています。
「この物件なら、いくらくらいでできる?」という段階でもお気軽にご相談ください。
